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2019-09月
表現の自由?
2019-09-24 (火)
日本会議北海道本部主催のアイヌ民族に関する講演会のタイトル「あなたもなれる?みんなで“アイヌ“になろう?」が白石区民センターを会場にして、9月21日に開催された。
タイトルがヘイトにあたるとして、使用許可取り消しの声が上がったにも関わらず、「条例上、取り消す事由に該当しない」と判断したことは、「表現の自由」を誤解しているとしか思えない。
これは、愛知県のアイチトリエンナーレ2019の企画展「表現の不自由展・その後」の、慰安婦像に対する脅迫を含む外圧に屈した形で,安全優先として中止に追い込まれたことと同じ流れと感じる。
同化政策による民族消滅の責任に言及もせず、少数派を貶める行為だ。
歴史修正主義者としか思えない首相の影響なのか、自虐史観からの解放として、過去の事実にさえ目を背け、弱者への思いやりを無くした言動がマスコミを通して違和感が無くなってきている。
先月、観光人女性を罵倒した東国原英夫氏を、相変わらずテレビで多く見かけることも同根だ。
人の心には矛盾が存在する。
幼児の無邪気にも小動物に対して殺傷行為が具現化し、成人となっても善悪が混然一体となって、時に信じられない行動を起こすことになる。
戦時中の日本軍兵士の蛮行は、食糧支援、兵站を伴わないことからの現地調達もひとつの要因であろうが、住民を人として見なかったことが現在までに続く怨念の連鎖なのであろう。
宗教心の薄い現代日本人の最大の欠陥だ。
昔は、お天道様が見ている、として小さい頃から目に見えないものに対する畏怖の念を持ち合わせていた日本人が多かったのではなかろうか。
あのような心持ちは、幻となってしまっているようだ。
ヘイト発言
2019-09-04 (水)
元宮崎県知事の東国原英夫氏(61)が29日、出演したTBS系「ゴゴスマ~GOGO!Smile!」(月~金曜・後1時55分)で、コメンテーターで東海大教授の金慶珠(キム・キョンジュ)氏(52)に対して声を荒らげる場面があり、ネット上で批判の声が挙がっている。
番組では悪化する日韓関係について特集し、まず金氏が最近の流れについて説明をした。その後、東国原氏が発言している途中、金氏が「あの…」と意見をしようとしたところ、東国原氏が声を荒らげた。(以下放送より)
東国原氏「黙ってろ、お前は!黙っとけ!この野郎、しゃべりすぎだよ、お前!僕、あの人が来たらね、今日欠席してる。事前に言ってよ今度ね」
(以上ネットから)
テレビでのコメンテーターは極論を主張することで面白おかしくする場合もあろうが、上記の暴言は、本人の内にある女性蔑視、韓国人蔑視が根本にあり、自分の意見が絶対的な正論、と考えているとしか思えない。
話し合うことの基本、「相手を敬う心」を忘れているのではないのか?
今回の日韓関係悪化の原因である徴用工問題も、解決済み、とされているが、被害者が納得したものなのかが重要であって、政府間の決定はその時の支持の思惑で左右される約束にしか過ぎない。
慰安婦問題もしかり、証拠となる資料は一切出てこないから軍の関与は無い、と言うことは簡単であるが、軍の力で占領下にあった朝鮮半島で、日本軍におもねる朝鮮人が存在し、その口車に乗せられて、慰安婦として連行されたことは容易に推測される。
それらを、「自虐史観」として過去を清算しようとする声が大きくなり過ぎて、史実の歪曲がまかり通っているようにも感じる。
平和で強制力の無い現在でも、名目は技術研修生として来日して、良い職場環境で働く人もいるが、パスポートを取り上げられ帰国することも出来ず、まるで監獄の囚人のように強制労働させられ、自殺にまで追い込まれている研修生までいることを直視する必要がある。
どんな事例にも表裏があり、一面だけを見てはいけないし、一面を正義として語ってはいけない。
立場の違いは、時に、正しさの基準を変えるものであるのだから。
日韓関係の修復には、日韓の歴史学者や識者の歴史検証が必要なのではないか?
歴史修正主義者と言われる安倍首相の持論が、どこまで認められるものなのか、戦後74年を過ぎた今、戦争体験者が存在するうちに、双方の立場を考慮してまとめる必要があろう。