十二国記 小野不由美著
2020-01-26 (日)
文庫本15冊からなる総頁数5600頁を超えるファンタジー小説。
異界を舞台に様々な国の王にまつわるストーリーが展開される。
時には、日本の現代や戦国時代を交錯させ、不老不死、半獣、妖魔、天界など、既成概念を大きく逸脱した世界を作り出している。
しかし、その構成は実に緻密で、自然の事象や建築物の描写、登場人物の心象風景も細密過ぎるほどに描かれ、また、そのストーリー展開の速さもあり一気に読ませる。
国を治める王の資質とは何か、使える家臣とは、幸せとは?若年層向けに出版されたものではあるが、あらゆる年代に刺激を与えてくれる良書と感じた。