BPA(ビスフェノールA)(1マイクログラムは100万分1グラム)
2019-02-07 (木)
BPAとは、ポリカーボネート、エポキシ樹脂と呼ばれるプラステイックの原料ですが、製造されたプラステイックは主に電気機器、OA機器、自動車などに使用されています。
身近なところでは一部の食器や缶詰などにも使われています。
問題になるのは、製造過程で反応せずに残ったBPAです。
食器や容器から飲食物に溶け出したり、防蝕塗装がなされた缶詰や飲料缶から飲食物に移行することもあるのです。
研究機関では20年以上前から体内に取り込まれていることが知られていて、近年、極めて低用量(2.4~10マイクログラム)でも神経や行動、乳腺や前立腺への影響、思春期早発などが認められているとのこと。(0.5マイクログラムでも影響が出たという報告もあります。)
米国では2013年にBPAがまれる哺乳瓶の禁止、フランスでは2015年にすべての食品接触用途の包製容器への使用禁止がなされています。
そのため、BPAの代替としてBPSなるプラステイックも開発されましたが、最近の研究では、BPAほどではないにしろBPSにも同様の危険性があるとの研究結果も出てきて警鐘を鳴らしています。
海洋の廃棄プラステイックが極微小なマイクロプラステイックとなって魚介類の細胞内に取り込まれ、人体にも入り込んできていることが明らかになっていますが、便利なものには危険があることを再認識し、自己責任で健康を保っていきたいものです。
厚生労働省のHPでは、BPAが含まれるポリカーボネート製の哺乳瓶の使用を禁止せず、「熱湯を注がない」「BPAを含まない哺乳瓶をお勧め」という程度の認識ですから。