Eテレ「奇跡のレッスン」
2018-07-02 (月)
米国の下町で育ったヒップホップダンサー、デンマークから来たハンドボールの五輪メダリストの指導に共通していたのは、生徒を育む姿勢だった。
日本式の押し付け教育、高圧的な命令や型にはめることはせずに、生徒自身が答えを見つけるのを待つのだ。
言われたことをするだけよりも、生徒が悩みながらもお互いのコミュニケーションで解決していくことが、生徒をより人間として成長させていた。
ハンドボール強豪校との試合では、前年度との点数の開きは縮まらなかったにも関わらず、生徒たちの表情や声援などの一体感は素晴らしく、相手チームの監督に「点差以上に追い詰められている感じがした」と言わしめていた。
スポーツの原点がそこにあった。
アメフト、レスリングとパワハラによる日本式指導が問題になる中、サッカーのW杯では、16強に駒を進めたが、元日本代表の永島氏が「右脳と左脳が連動した選手を育てる」ことが優勝につながる、と言っていたことに納得した。
組織力に加え、個人の一瞬のひらめきが選手同士で共有出来るようになった時に、最強のチームになるとも。
このことは、日本の伝統技術に見られる神業的な能力、独特の感性をスポーツにおいて具現化することが必要だということである。
そんな選手を育てるためには、人間の能力が無限に可能性を秘めていることを信じる指導者の養成が必須と考える。