映画 「シュガーブルース」 と 映画「いただきます」

映画 「シュガーブルース」 と 映画「いただきます」

2017-06-05 (月)

資料より
米国では、栄養成分表示基準の改正により、来夏から加工食品への「添加された糖類」の表示が始まる。
炭水化物とは、消化吸収されない食物繊維とエネルギー源となる糖質があり、さらに、その糖質はご飯やパンなどに含まれるデンプンなどの多糖類と、甘味のあるブドウ糖、果糖、そして、砂糖などの単糖・二糖類に分けられる。
摂取制限が必要な糖類とは、果物に含まれる果糖を除く、砂糖などの単糖・二糖類と、でんぷんを分解して作られる「果糖ブドウ糖液糖」で、他の栄養素を含まない「エンプテイカロリー」とされ、「添加糖類」と総称される。
この「添加糖類」は、摂取量が増えるほどに肥満・糖尿病・脂質代謝異常などの健康被害を及ぼすため、米国の食事ガイドラインでは、1日の総摂取カロリーの10%未満とした。
平均的な成人の一日の摂取カロリーを2000キロカロリーとすると、砂糖の場合は50g未満となる。
世界保健機構(WHO)や米国心臓協会では5%未満がより望ましいとしている。
心疾患の死亡率においては、摂取割合が10%未満の人たちに比べ、10~25%の人たちで1.3倍になり、25%以上の人たちは3倍に増えたという調査結果も出ている。
映画「シュガーブルース」では、妊娠中の母親の糖分摂取制限の苦闘と、過剰摂取をしてしまった3人目の子供の発育障害を後悔し、様々なイベント会場で、「添加糖類」の怖さをアピールする活動を紹介していた。
また、アフリカなどの難民キャンプへの支援物資としての缶詰はカロリー重視になっているため、「添加糖類」と脂質が異常に多く、アルコールと同様に食事後の高揚感は、血液中から短時間に糖分が無くなり疲労感に変わる。
これを長期的に続けていると、やる気が起きなくなるため、自立する行動を起こしにくくなるという。
以前、「与えられることに慣れてしまって、働かない」と暗に難民を非難する声を聞いたことがあるが、食事がそうさせている面も大きいのかもしれない。

保育園から高校まで生ごみをEMボカシで堆肥化して元気野菜を育てて、長崎の佐世保を中心に子供たちの食育活動を展開している吉田俊道さんも、炭酸飲料を水やお茶に変えることを提唱している。
その吉田さんが度々紹介している福岡県の高取保育園を描いた映画「いただきます」を観る機会があった。
戦後、子供にアトピー症状が現れてきたことをきっかけに、食事の改善に取り組み、玄米と無農薬野菜を中心とした和食給食を開始。
その映画に出てくる子供たちの食事の様子は圧巻。
玄米ご飯を主食とした和食で、ヒジキと切り干し大根の煮物、刻みネギと納豆、そして、園児たちが代々作り続けている味噌汁など、思わず唾を飲み込むほどに美味しそうな画面に納得。
最初の一口目は100回の咀嚼で唾液の分泌を促し、みんな美味しくてたまらない様子。
ヒジキの1本までも残さず平らげていた。
裸足で園庭を走り回ることで空腹が促され、食事をより一層美味しくさせているのだろう。
離乳食でも味噌汁を飲ませたり、玄米おじやのようなものを食べさせていた。1歳未満と思われる幼児の食事場面では、スプーンで口に運ばれるおじやの途中で、味噌汁の入っているお椀を何度も指さしして味噌汁を要求し、お椀に手も添えられない赤ん坊が、傾けてもらったお椀から息もつかずに飲み干し、飲み終わった後の満面の笑みには、十分な満足感が表れていた。
アトピーや耳の化膿などで悩んでいたお母さんたちは勿論、他の先生たちも含めた、58年間続けてきて86歳で退職した園長先生に対する厚い信頼と感謝の気持ちも強く感じられた。
映画化もされた「はなちゃんのみそ汁」のはなちゃんも、この保育園の卒業生でした。
余命が少ないことを知っていたお母さんは、はなちゃんにみそ汁の作り方を教えていて、お母さんの死後、落ち込んで体調を崩したお父さんを、はなちゃんはみそ汁で元気に回復させたのでした。
ちなみに、発酵学者で有名な小泉武夫氏は、世界の食品の中で抗酸化力食品の順位付けをしたところ、なんと1位は味噌、2位がテンペ(インドネシアの納豆)、3位が日本の納豆と言われていました。 

EMとはEffective Microorganismsの略語で、有用な微生物群という意味の造語です。 EMは自然界から採種し、抽出培養した複数の微生物資材で、琉球大学農学部の比嘉照夫名誉教授が開発しました。

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代表細川義治のプロフィール
2011年NPO法人
北海道EM普及協会 理事長
活動内容
・生ゴミ堆肥化の技術指導(札幌市の派遣講師事業)
・家庭菜園でのEM利用技術の普及
・授産者施設でのぼかし作りの指導
・小中学校の環境改善のためのEM利用の普及
・有機農産物の普及
趣味
・映画鑑賞
・1匹の愛猫との散歩