戦争前夜?
2017-05-02 (火)
トランプ政権のシリアへの空爆が、北朝鮮問題を一気に巨大な難問に変えてしまった。
何をしでかすのか予測の付かないトランプ政権の北朝鮮への対応は、日本国民を不安の渦に巻き込んでしまったが、米国の「すべての選択肢の行使」発言に対して、安倍首相は、全面的な「支持」を打ち出したことが、より一層日本を危険な状況へと追いやった。
憲法9条を掲げる日本の首相であるならば、国民を守ることが第一義でなければならないはずであったのにも係わらず、武力行使を含んでいる米国を支持することは許されない。
昨年、「お助けマン」程度の役割しか想定しないで安易に閣議決定した「集団的自衛権の行使」も、ここに来て危険極まりないものへと姿を変えて国民の前に現れた。
米国の軽率な行動が万が一にも実行されたなら、日本は北朝鮮からの「在日米軍への攻撃」を受けることになってしまうのだ。
また、今日、自衛隊の護衛艦が米軍の補給艦を防護するという。
北朝鮮問題を米国一辺倒で解決しようとしてはならないとの指摘もある。
中国、ロシアへの働きかけを通じて、武力によらない解決策を探ることが重要であると。
米国はすべての行動を日本と事前協議するとのことであるが、日本国民の誰もが戦争を望んでいないにも関わらず、米国の万が一の行動で、したくもない戦争へと巻き込まれてしまうのだ。
今回の事態により、軍事力の増強でアジアのリーダーに成らんとする、安倍政権の危うさが明らかになった。
そして、もし、在日米軍への攻撃があった場合でも、それは、治外法権の地域への攻撃であり、日本を標的にしたものではないことを明確に認識し、戦争への突入は絶対に避けなければならない。
29日の北朝鮮のミサイル発射の報道対応で、北陸新幹線と東京メトロが一時運転見合わせを行ったとあった。
過剰反応の何物でもない。
安倍首相は、様々な危険性を口にし、マスコミがそれを垂れ流す。
国民の心の中を、不安で満たしていくことに成功していることに外ならず、ミサイル発射の当日はタレントを集めて花見をしていた安倍首相の口車に易々と乗ってしまっている。
今、冷静な判断を求められるのは、なぜ、米国と北朝鮮の諍いに日本が参加しようとするのか、参加しなければならないのか、である。
安倍首相は、戦争する国、強い日本を目指している。
平和で他国から尊敬され信頼される国を目指していないことは明らかである。
軍備を増強することで物言える日本になると信じている。
教育勅語を意味不明のまま暗唱し、お国のために死んでいく子供たちを育てることが最高の教育だと考えている。
頼りない防衛大臣、官僚任せで共謀罪の説明をしようとしない法務大臣、被災地に寄り添わない復興大臣など、政治家の質がこれほどまでに落ちてしまったのか、それとも、国民が狂いだしたのか、どちらにしても、日本の衰退は明らかになってきた。
人口が減ることではない。
日本人の心がどんどん瘦せ細っていき、他人に関心がなくなり、自分を愛せなくなっていく。
謙譲の美徳、慎ましさは既に死語ではなかろうか。
共謀罪が成立したならば、例えば、ネット上にある「安倍首相」のキーワード検索で、批判をしているサイトを監視し、権力側の意図で「危険な思想の持ち主」と判断すれば、個人を特定し、捜査の対象になりかねない。
恐ろしい法律が次々と作られていく。
一人一人に出来ること。
毎日を常に悔いなく生きること
周りに感謝し、礼を言葉に表すこと
いかなる恐怖にも冷静に判断できる心構えをしておくこと
報復や復讐などの言葉に過剰反応しないこと
戦争を支持しないこと