従軍慰安婦問題
2015-12-31 (木)
日韓関係の障壁となっていた従軍慰安婦問題に、解決への道筋が見えかかった双方の歩み寄りも、一日で安倍首相の本音が現れた。
31日道新には、“安倍晋三首相の「強い意志」の反映”として、ソウルの日本大使館前の少女像を撤去しなければ、従軍慰安婦の支援目的としての新財団への10億円を拠出しない、とあった。
ジョンレノンは「イマジン」で、想像してごらん、平和で平等な世界を、と歌った。
いま、安倍首相に想像していただきたい。
加害者側が、「過去のことは早く忘れて未来へ向けて進みましょう、お金を出しますから少女像を撤去させてください」と言うことが、被害者の方たちの心にどのような感情を引き起こさせるかを。
そして、同じように虐げられてきた歴史を背負った沖縄の人たちにも思いを寄せていただき、辺野古移転計画の撤回が実現されることを強く望む。
日本軍の関与を否定してきた安倍首相は、今回、自らの口からは軍の関与、国の責任を明言せずに、この問題を決着させようとしている。
関係改善の実績をアピールすることで点数を稼ぎ、来年の参院選を有利に戦うための合意とも感じられる。
いつもの口先だけの謝罪の本音をさらけ出す所は、まことに稚拙でお坊ちゃんそのものだ。