デンマークの風力発電
2014-06-12 (木)
レスター・ブラウン氏のアースポリシー研究所からのミニレポートです。
2013年、デンマークは発電量の1/3を風力発電でまかなった。
さらに同国は、主に洋上風力発電の拡大によって、2020年までにこの割合を50%まで引き上げようとしている。
デンマークは、2013年11月3日の夜に「風力発電量が電力需要の100%を超える」という経験をしており、デンマークの電力網は上記の目標に対応できるだけの(それどころか、それ以上の)風力発電能力を備えていることが示された。
2013年時点での年間発電量における風力発電の割合を見ると、30%を超えているのはデンマークだけだが、それに続いて、ポルトガルが約25%、スペインが21%、アイルランドが17%となっている。
ドイツと英国は、それぞれ約8%(ドイツ北部4州では50%以上)だったが、両国には電力を100%風力でまかなえるだけの潜在力がある。
米国全体の風力発電の割合は4%だが、この割合が25%を超える州もある(アイオワ州とサウスダコタ州)。
中国では、風力発電は3%だが、原子力を抜いて電力源の第3位となっている。
また、その潜在的な発電容量は、現在の需要の10倍を超える。
上記の情報に触れると、日本のエネルギー政策の愚かしさが明確になるが、現在、福島沖で浮体式洋上風力発電の開発が進行しているというテレビ番組があった。
丸紅が主体となり、開発を主導しているということだが、陸上部の20%に比べ、洋上では風力が安定していてエネルギー効率は35%という。
海岸線の長さを考えると、洋上風力発電は日本に最適な再生可能エネルギーと思えてくる。
不要な防潮堤に回す予算があるならば、未来に向けて復興予算を使えと言いたい。