腸内細菌
2013-12-04 (水)
12月1日、札幌駅そばの紀伊國屋書店にて催された、サイエンス・カフェに参加。
「腸内細菌のかぎりない可能性」と題した、北大の園山慶准教授の話を聞いた。
以前にテレビで放映された辨野氏と同じような話題であったが、より詳しい説明がなされた。
以下、要点を記述。
・人間の細胞数は60兆個に対して、腸内細菌数は1000兆個も存在する。
・母胎の中の新生児の腸内には微生物は存在せず、産道を通って生まれてくる瞬間に母親の腸内細菌が伝達される。(帝王切開では、その伝達がされないので、免疫疾患が起こり易くなる)
・腸内環境が良い状態の子どもは、アレルギーを起こしにくい。
・母親の腸内細菌の状態が良ければ(ビフィズス菌などの有用な微生物が優勢であれば)、新生児の状態も良くなるので、出産前から腸の状態を良くするようなオリゴ糖などを多く含む食品を摂取しておくことが大事である。
・腸内細菌のバランスや種類により、肥満しにくい、肥満しやすい状態が作られる。
・肥満しやすいタイプの人間に、肥満しにくいタイプの人間の腸内細菌を移植すると、肥満しにくい体質になる。
大まかにはこのようなことが話されたが、やせる体質を簡単に作れるかもしれない、ということに関心が集まったようだ。
しかしながら、これから将来の食糧危機を考えると、少量の食べ物で多くのエネルギーを生み出す肥満体質のほうが、人類としては長く生き延びられるかもしれない。
また、自然分娩や、出産直後の母親との直接的な肌の触れ合いが、その後の赤ちゃんの健康に重要な意味を持っていることを改めて感じた。
最近の分娩では、羊水に異常が出てきている例が増えていると言う。
黄色であったり、洗剤の臭いがすることがあると言う。
香料の多く含まれる柔軟剤や洗剤が売り上げを急増させているらしいが、被害の訴えも急増しているらしい。
化学物質は、決して人体に有用ではないのだから、早急に身の回りから失くしていくべきである。