コンポスター

コンポスター

2013-03-09 (土)

夏場は「生ごみ堆肥化講習会」で講師を務めているが、その参加者を対象にした「生ごみ堆肥化実践者のセミナー」が2月に5回催され、密閉式容器とコンポスターのまとめ役として参加。
NPO法人「北のごみ総合研究所」主催で、1回の総参加者は50人。
その4分の1がこちらの担当であったが、今回、コンポスターの実践者の話を取りまとめてみました。

まだ、生ごみだけを投入している人がいて、、「うまくいっていない」と「問題ない」と答える人がいた。
その中でうまくいっている人は
・地面から掘り込んで古タイヤ3本を埋め込み、地上部に1本置き、生ごみだけを入れている。
・コンポスターを深めに埋めて、生ごみだけ投入。

このお二方は、1年以上置くと、ミミズが大繁殖して勝手に堆肥化してくれるとのこと。
水分量の調節をするために、乾いた資材を混ぜ込んでいくのが基本ですが、水はけの良い土質、合わせて生物環境が良い土質であれば、生ごみだけでも、臭いや虫の発生が無いよう。
数個持っていて、短期間で満杯になることも条件のひとつ。
特に秋から春にかけて満杯にして、そのまま翌年まで置けば、虫の侵入もなく臭いが外に漏れ出すことも少ないと考えられる。
今になって考えてみると、ミミズコンポストと言えるのかも。

完全にうまくいっている人は、やはり、様々な資材を混ぜていました。
・段ボール式の資材の「ピートくん」を最初に底部に厚めに敷き詰めて、生ごみを入れ、その都度生ごみの姿が見えなくなるくらい撹拌する。(EMボカシも時々入れる)
これは、ある程度水分が増えてくると、微生物の活動が盛んになり、分解が促進されるので、屋外段ボール式とも言える。
私の2階の方が冬場を除いて処理しているプラステイック容器式よりも、底部に水分が抜けるので楽かも?

・密閉式容器で一次処理してから投入し、土を混ぜ込む。(分解が速い)
・落ち葉、土、EMボカシを混ぜ込んでいれば万全。
コンポスターは完全にマスターしたとのことでした。

ネズミ対策でもいろいろありました。
地下からの侵入防止のために障害物を設ける。
・焼肉用の金網
・コンクリートブロック
・タイル
・海岸から砂を持ってきて、据え付け部の周囲に20cmほどの深さと幅に埋め込む。
掘り進んだ時に、砂の感触を嫌がるのか、塩分を嫌うのかはわかりませんが成功したとのこと。
・殺鼠剤を使うにしても、カップの半分ほどに入れ、コンポスターの周囲にいくつかを半分埋めて固定して置くと、そこから巣に持ち帰り、後から食べて死んでしまうようだ。

成功する秘訣をまとめてみると
・3個以上あると手抜きも可能。
・乾いた資材を混ぜ込む。
・中からの水分をうまく外に出す(晴れた日はフタを開けるなど)
・有用菌を内部に増やす(EMボカシを混ぜ込むなど)

その他として、雑草の処理について
・密閉式容器で発酵したものと混ぜ込む(酸性が強いので根が死滅)
・土が付いたままビニール袋に入れ密封(熱で死滅)
ひと夏を経過させればほとんど分解されます。
落ち葉も同様で、高温が必要。(春にはすきこまないこと)

十人十色と言いますが、みなさんそれぞれに工夫をされていて、大変勉強になったセミナーでした。

EMとはEffective Microorganismsの略語で、有用な微生物群という意味の造語です。 EMは自然界から採種し、抽出培養した複数の微生物資材で、琉球大学農学部の比嘉照夫名誉教授が開発しました。

〒061-1147
北広島市
里見町2丁目6番6
TEL:011-398-5817
FAX:011-398-5827

代表細川義治のプロフィール
2011年NPO法人
北海道EM普及協会 理事長
活動内容
・生ゴミ堆肥化の技術指導(札幌市の派遣講師事業)
・家庭菜園でのEM利用技術の普及
・授産者施設でのぼかし作りの指導
・小中学校の環境改善のためのEM利用の普及
・有機農産物の普及
趣味
・映画鑑賞
・1匹の愛猫との散歩