長崎被曝布
2012-06-20 (水)
先日のニュースで「被曝した布が見つかった」と流れた。
色の黒いダイヤ形の部分は無くなっており、白い部分はそのまま残っていた。
ネットで調べてみると、中国新聞の記事があった。
「衣服にくっきり原爆熱線の痕」
旧陸軍が持ち帰ったとみられる被爆者の衣服の一部で、白布に等間隔に配された1辺薬2cmの黒のひし形模様だけ焼けてなくなっている。
添えられた紙には「本衣服ヲ着用セル傷者ハ、下に白色ノ下着ヲ着用シアリタル為、カスリ縞ノ部分ノ皮膚ハ火傷ヲコウムルコトヲ免レタリ」と書かれていた。
黒い部分だけが熱線(放射線?)のエネルギーを消耗させて通過させなかったため、皮膚がやけどをしなかったということであろう。
人間の目にとって、すべての光を反射したものを白色と言い、すべての光を吸収したものを黒色と名付けているが、この穴の部分の欠落がエネルギーの消耗を意味するのだとすると、黒色かもしくはその染料が、微小な放射性粒子に反応して繊維部分でエネルギーを減少させたと考えられる。
そうであるならば、原発作業員の人たちには黒い衣服を提供し、身に着けさせることを習慣化すると良いのではなかろうか。
また、未だに空間放射線量の下がらない地域での予防対策の一つとして考えても良いのかもしれない。
空気中に漂っている放射性微粒子が衣服に付着した時に、身体への影響を少なくできると考えられるからである。
アフリカ滞在時に見かけた砂漠地帯のイスラム教徒の女性たちは、目だけを出すことが許されていたが、その身体を覆う布は黒が多かったことを考えると、先人の知恵には何か不思議なものを感じずにはいられない。