エンディングノート
2011-10-13 (木)
家族を撮りためていたフィルムが、父親のガンの発覚により、図らずも家族、夫婦、人生について考えさせる映画を作ることになったようでした。
最期を迎える人間とは思えない淡々とした父親の日常を、これまた平常心で接する家族の様子。
死に対する一点の曇りもない圧倒的な理性が映し出され、医者との会話は冷徹とまで言えるほどに、まるで他人事のような感さえ覚えました。
葬式の段取りもすべて自分で済ませて、死の間際には孫たちとの穏やかな時間も過ごし、夫婦としてのわだかまりもすべて消し去っての旅立ちでした。
70歳を前にしての死は、年齢的には早いものですが、幸せな最期と言えるものでした。
そして、この映画は究極のラブストーリーでした。
追記
今夏の7月に兄が亡くなりました。
歩道横断中に右折トラックにはねられての事故死でした。
誰にも別れを言えず、突然、あの世に行ってしまったのです。
しかし、横浜からの死亡連絡が入った数時間後に、岩見沢の母親に会いに来ていました。
弟の体を借りて、「ごめんね、早く死んでしまってごめんね」と何度も泣きながら謝ったそうです。
与えられた人生を大切に生きる事を肝に銘じました。