インドネシアの湿原火災
2010-01-15 (金)
昨日、北大が調査研究を続けているインドネシアのカリマンタン地域の現状と対策についての話を聞きに出かけた。一昨年の話より進んではいたが、その対策は遅々としているようであった。日本の年間排出量以上のCO2が発生しているにもかかわらず、いまだに自然回復を目指す動きはないようで、100人ほどの居住のための対策を思案しているようで、自然を相手にどうするのという感じさえした。目的がCO2の抑制ではなく、排出権取引のアイテムとして認知させることで予算を確保するために動いているようであるが、泥炭の乾燥を招いた水路による排水を抑えるためには、止水堰よりも水路をつぶすことが一番の近道と考えた。
それにしても、今まで世界で議論されてきたCO2の発生源は、工業的なものばかりではなく、ブラジルの農地拡大による熱帯雨林の減少や、シベリアの凍土の融解などの元々はCO2を蓄えてきた地域が、発生源になっている事実は、政府が考えている排出権取引以上に、国内の真水のCO2削減が必要なことを再認識させてくれた。地熱発電を大きく推進させるほか、自然エネルギー発電の拡大などの電力業界の大転換が必須である。